2019-01-01から1年間の記事一覧
以前私が読了した本にハロウェル『イデオロギーとしての自由主義の没落』というものがある。 この著作は「(ナチ時代のドイツにおいて)1933年以前には公然と自由主義と名乗っていた優れた教授、裁判官、法律家、および公務員たちが、自由主義の基本前提を拒…
最近ネット(Twitter)で、おおむねの意見の方向性は一致している(と思われる。普段のツイートからして)のに、ある問題に対しての些細な意見の相違で、互いをきつく言い合っている(さらに自らのフォロワーに相手への攻撃を遠回しにけしかけていた)のを目…
僕は数年前、このブログで「デモはなぜ冷めるのか」という疑問について考えたことがあります。 当時は保育園の待機児童問題への不満を赤裸々に語った匿名の投稿が話題になっていた時期であり、当初はネット上でもその投稿に賛同を示すものが多かったように思…
民主主義国家において参政権を持つ私たちは、(方法さえ間違わなければ)ある程度の正しい情報を入手し、そこから国家の政策の変更、自らの代理人の決定を、平和裏に、選挙やその他意思表示の手段を通じて、自らの自由な判断で何度も行うことができる。 しか…
前の記事でも取り上げたポパーは、プラトンを批判する文脈で、次のような分類を提示します。 (A)個人主義 は (A)´集団主義に対する。 (B)利己主義 は (B)´利他主義に対する。 ポパーは、こうした分類から、プラトンが(本来違うものであるはずの)個人主義と…